分譲マンションの管理について
「マンションは管理を買え」とよく言われます。これは、きちんと日々の清掃がなされ、植栽の手入れ等も定期的に行われ、いつ見ても綺麗なマンションは古くなっても一定の資産価値が保たれるからです。 ここでは、そのような分譲マンションの管理について説明します。

目次
1.管理組合・管理会社
2.管理会社の業務
3.管理費・修繕積立金・駐車場代について
4.大規模修繕
5.まとめ
1.管理組合・管理会社
区分所有法で認められている団体で、マンションの所有者全員で構成する組合です。 マンションのオーナーによる組織で理事長や監査など役員も決めて運営します。この管理組合が管理会社へ管理の業務を委託するという流れです。 管理組合が自ら管理業務を行う場合は自主管理と呼ばれます。 しかし、マンションの管理は様々な業務や専門的な知識も必要なので、管理組合は資金を出し合って管 理会社に委託し、管理会社は日常の業務・点検のほか管理組合を様々な点でバックアップしていきます。 したがって、ある程度の規模のマンションは管理業務を委託するのが一般的です。 また、マンションの管理会社はマンションの管理の適正化の推進に関する法律(マンション管理適正化法)により国土交通省に備えるマンション管理業者登録簿に登録を受けなければならないと定められて います。
2.管理会社の業務
一般的な管理会社の具体的な業務としては、日常の清掃や管理員の派遣、定期的な修繕や保守点検、入居者のトラブル等への対応、運営事務として管理費や修繕積立金等の徴収や会計、予算や決算報告書の作成、長期修繕計画の立案等が挙げられます。他にも様々なマンションに関わる問題等について管理組合をサポートします。共用部分の維持管理の質はそのマンションの資産価値や評価の重要なポイントになりますので、専門の管理会社へ委託することは意味のあることです。
3.管理費・修繕積立金・駐車場代について
分譲マンションの場合、管理費・修繕積立金・駐車場代等の一定の費用負担があります。一般的には、駐車場代も管理費に充当されます。 戸建ての場合は個人で駐車スペースを確保し、維持管理や防犯・清掃等は個人の責任ですることとなり、修繕も自己責任です。マンションの様なセキュリティを採用すれば別途費用が発生します。分譲マンションは、そういう個人の手間や時間、労力の無駄を省き専門業者に委託するという形式を 取ります。その費用負担が管理費であり、駐車場代となります。 さらに、防犯カメラや宅配ボックス等の共用施設も充実しておりそれらの維持管理にも充当されます。 また、計画的に修繕費を積み立てることにより新たにローンを組んだり、大きな出費が出ないように するためです。
4.大規模修繕

分譲マンションの経年による汚れや劣化などに対応するため、一定年数の経過ごとに建物全体に足場を架けて行われる大掛かりな修繕工事のことです。およそ12年から15年程度の周期が一般的です。具体的には外壁や給排水管等の清掃、防水や防錆工事等の建物本体や設備関係の修繕や更新が行われます。分譲マンションの居住性の維持や資産価値を保つためにも必要な工事のことです。
5.まとめ
以上見てきたように、マンションの管理は長期的及び多岐に渡ります。これらの業務を専門知識の無い管理組合で自主的に行うのは非常に困難な為、一般的には上記1項で説明した専門の管理会社へ委託します。実績のある管理会社であれば様々なトラブルや修繕等への知見が蓄積されていますので管理組合やマンションにとっての最適な解決策等を提示してもらえるという安心感があります。
その対価として管理費や修繕積立金、駐車場代などの費用負担がありますが、所有するマンションの長期的な居住性や資産性を保つためには必要経費として割り切る必要があります。
そのため、マンションを購入したら管理組合の一員となりますので年に1回の管理組合の「総会」には出席して管理会社や管理費等のチェックも行いましょう。
