住宅ローンの団体信用生命保険(団信)

マンションなどの住宅を購入する場合、住宅ローンを借りた方がローン返済中に万が一死亡や高度障害になった時に保険会社が代わりに残りのローンを一括して返済し、家族にローンの負担が残らない仕組みが団体信用生命保険です。ここではこの団体信用生命保険についてまとめてみました。但し、細かい保証内容や保険料等は各金融機関や保険会社により異なりますので一般的な内容を説明します。
目次
1. 団体信用生命保険(団信)とは
2. 団体信用生命保険(団信)の種類
2-1 一般団信
2-2 がん保証付き団信
2-3 三大疾病又は八大疾病保証付き団信
3. 一般の団体信用生命保険に加入できなかった方や心配な方
4. まとめ
1.団体信用生命保険(団信)とは
分譲マンションなどの住宅を住宅ローンを利用して購入する場合、一般の金融機関の住宅ローンには団体信用生命保険という生命保険がセットされていて通常は加入が条件となります。
短縮して「団信」(以下、団信と呼びます)と業界では呼ばれています。住宅金融支援機構の「フラット35」の場合は任意となっています。
一般の団信は主債務者が死亡及び高度障害となった時に生命保険会社が債務者に代わって住宅ローンの残債を全額金融機関に返済することになります。
金融機関にもよりますが、オプションで多少金利を上乗せしてがん保険や三大疾病、八大疾病保険などもセットすることも可能です。
住宅ローンは長期の返済計画となりますので、ローンを実際に組む方や家族にとっても安心できる仕組みとなっています。
2.団体信用生命保険(団信)の種類
2-1 一般団信
保証内容は死亡及び高度障害となった場合に保険金が支払われます。
保険期間は金融機関や引き受けの保険会社にもよりますが、一般的には借入れ時から住宅ローン完済までとなります。
保険料は金利に含まれており別途負担はありません。
2-2 がん保証付き団信
一般団信の保証に加え、がん保証がセットされたプランです。
保険期間や保証内容は各金融機関により異なります。
保険料は借入れ金利に0.1~0.2%程度上乗せされる事が多いようです。
2-3 三大疾病又は八大疾病保証付き団信
一般団信の保証に加え、三大疾病や八大疾病などの保証がセットされたプランです。
保険期間や保証内容は各金融機関により異なります。
保険料は借入れ金利に0.2~0.3%程度上乗せされる事が多いようです。
3.一般の団体信用生命保険に加入できなかった方や心配な方
まず、健康上の理由などで団信の加入が心配な方は複数の金融機関や保険会社で加入を検討できます。
金融機関により引き受けの保険会社が異なり、また、複数の保険会社を紹介してもらえることもあります。
それでも、加入ができなかった場合はワイド団信という加入条件が緩和された保険があります。
こちらも金融機関や保険会社により条件は異なりますが、たとえば高血圧や糖尿病、肝機能障害など引受範囲を広げた保険です。適用金利は0.3%程度上乗せした融資利率が多いようです。
また、ワイド団信も加入できなかった場合は住宅金融支援機構の「フラット35」であれば生命保険は任意となりますので、住宅ローンの利用が可能です。生命保険がセットされませんので利率は0.2%低く借入れできます。
この場合は、民間の保険会社などで緩和型の生命保険の加入を考えましょう。
4.まとめ

以上見てきたように団体信用生命保険にも様々なタイプがあります。どのタイプを選ぶのかは住宅ローンを借りる方の考え方やライフプラン、家族構成、年齢などでも変わってきますのでベストなプランを選ぶのは難しい問題です。それぞれ自分に合ったプランをよく考えて加入しましょう。
また、新たに住宅ローンを利用して分譲マンションなどを購入する場合、やはり家計の支出を見直す必要もあります。長いローンを少しでも早く返済して利息の節約をし、将来の子供の学費や老後などに備えたいものです。一般の団信においても死亡保障がセットされていますので、重複している生命保険は見直してみるのも良い方法でしょう。もしかしたら、保険料の節約につながるかもしれません。