投資用マンション選びのポイント

昨今の「年金問題」や「相続税の改正」「所得税・住民税」の節税など様々な理由によりマンション投資について考え始めた方も多いかと思います。
マンション投資を始める動機や目的が違ってもマンション投資の成否は物件選びで決まると言っても過言ではないでしょう。
そこで投資用マンションの購入を検討する際の重視すべき物件選びのポイントについてまとめてみました。
目次
1.立地条件
2.建物のグレード及び管理
3.利回りにこだわらない
4.投資用マンションの種類
5.まとめ
1.立地条件
マンション選びの一番のポイントはやはり「立地」です。
マンション投資の目的は大きく、「将来の売却益」(キャピタルゲイン)を得ることと、「家賃収入」を得る(インカムゲイン)ことの二つに分けられます。
そのどちらにおいても立地条件は欠かすことのできないポイントとなります。
立地条件は交通の利便性や生活施設の充実度、周辺環境などに左右されます。また一般的に人気のエリアやターミナル駅、沿線であれば購入意欲や賃貸需要は高くなります。
さらに、今後の我が国は少子高齢化と都市と地方の格差の拡大が予想されますので、人口の多い大都市圏の最寄り駅徒歩10分以内の利便性の良い物件を選ぶことが大切です。
2.建物のグレード及び管理
ほとんどの新築分譲マンションは建築中の段階で販売が開始されます。人気物件であれば建築途中の初期の段階で完売することもあります。したがって、購入者はパンフレットやモデルルームなどで建物や部屋の様子を想像して決断するしかありません。
しかし、将来売却する時や賃貸として貸し出す場合は完成していますので、売却の際の購入者や賃貸人はまず場所を決めて次には建物のグレードや管理状態を見て購入や借りるかの判断を下します。
ですから、新築マンションの購入者はパンフレットやホームページなどで建物外観やエントランスの完成予想図を良く見て判断しましょう。パンフレットじゃわからないと言われる方もいるかもしれませんが、良く見ればパンフレットにはたくさんの情報があります。パンフレット全体のデザインやイメージでもその物件の質感は感じられるかと思います。自分が住まなくても、自分で住むつもりでしっかり確認して検討しましょう。
そして、管理についてはその分譲マンション業者の既に完成している物件の管理状態を実際に見たりして確認することも良いのではないでしょうか。
「マンションは管理を買え」とよく言われます。しっかり管理については確認しましょう。
3.利回りにこだわらない
マンション投資において利回りには表面利回りと実質利回りとがあります。
表面利回りは単純に年間家賃収入を取得価格で割った利率のことです。
実質利回りは年間家賃収入から必要経費、例えば管理費・修繕積立金、固定資産税等を差し引いて取得価格で割った利率になります。大事なのはこの実質利回りです。
マンション投資を検討する場合、家賃利回りは大切なポイントではありますが、あまりこだわる必要はありません。
なぜなら分母である取得価格で大きく差がつくからです。一般的に利回りが高いということは価格が安いことを意味します。中古マンションが新築と比較して利回りが高いのはこの理由からです。
また、新築において価格が安いということは立地条件や設備・仕様などが劣っている場合も少なくないでしょう。
したがって、空室リスクが低く安定して家賃収入を得るため、または将来少しでも高く売却するためには立地条件が良く、設備・仕様などの品質が高いマンションを選ぶ必要があります。
このような理由から利回りにはそれほどこだわる必要はありません。
4.投資用マンションの種類
投資用の分譲マンションの種類としては下記のような大きく分けて2つの種類があります。
・分譲マンション投資(区分所有)
・1棟買いマンション投資
さらに、分譲マンション投資にはコンパクトマンションへの投資、及びファミリータイプのマンションへの投資と分けられます。
それぞれの特徴についてまとめてみました。
4-1.分譲マンション投資(区分所有、コンパクトマンション)
一般的にコンパクトマンションというと30㎡~50㎡の1LDK~2LDKタイプのマンションを指しますがここでは便宜的にもう少し狭いワンルームタイプや1Kタイプのマンションも含めます。
このようなコンパクトマンションは他の投資用マンションと比較して価格が安く、立地条件も良いケースが多いところが最大のメリットといえます。
そのため賃貸需要が強く、価格も安いため初めての方も気軽に始めることが可能です。
4-2.分譲マンション投資(区分所有、ファミリーマンション)
ファミリータイプのマンションの場合は部屋が広くなる分価格も高くなりがちです。同じ予算であればコンパクトマンションの立地条件より劣ることとなりますが、ある程度の利便性があれば家族世帯が長く安定して居住しますので頻繁な賃借人の入れ替わりは少なくなることが多いでしょう。
また、コンパクトマンションと比較して借り上げ社宅として法人契約できる可能性も高くなります。
4-3.1棟買いマンション投資
マンションを丸ごと1棟、土地・建物を所有するマンション投資のことです。当然、投資額も大きくなります。メリットとしては、大きな投資金額となりますのでその分大きなリターンを生む可能性があります。しかし、その反面大きなリスクを抱える可能性もあることがデメリットです。
1棟マンションの場合はオーナー独自の判断で大規模修繕や改修工事などもできますので運営面での自由度が高くなります。
また、土地を全て所有することになるため、区分所有と比べると資産価値は高く評価されます。
ただ、資産価値が高い分売却時の流動性は低くなります。
5.まとめ

ここまで投資用マンションの選び方や種類について書いてきましたが参考になりましたでしょうか。
まだまだ低金利が続いています。人手不足も解消されていませんので将来のインフレ対策としてもマンション投資は有効です。
最後に失敗しないマンション投資としては、上記1.2で触れた立地と建物、そして管理のこの三つが最大のポイントと言えるでしょう。是非ご自分に合ったマンションを見つけてマンション投資を始めてみて下さい。